吹抜は寒いの?2025.05.30
こんにちは。

良く聞く質問ですね。設計の現場でもお施主さんからよく聞かれるところです。
結論から言うと、
「昔の家なら寒かったけど、今の高気密高断熱住宅なら寒くない」
というのが現実です。ただし、ちゃんと計画しないと寒くなる可能性もあるので注意です。
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吹き抜けが寒いと言われる理由
昔の住宅は
• 断熱が弱い
• 気密も悪い
• 吹き抜けを作ると暖かい空気が上に逃げる
という状況だったので、冬は1階が寒くなってました。
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今の高気密高断熱住宅ならどうか
弊社設計のC値0.1~0.3の高気密住宅、Heat20 G2レベルの断熱なら話は別です。
• 家全体を魔法瓶のように包む
• 温度差のない空間を作る
• 全館空調の空気の経路となる
こうすれば吹き抜けも含めて同じ温度帯に保てます。
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吹き抜けのメリットと注意点
メリット
• 明るい、開放感
• 空間に広がり
• 家族の気配が感じられる
注意点
• 熱だまりや冷気の降下を防ぐための空調計画
• 窓の断熱性能UP(吹き抜けの高所窓は特に)
• 空気の動線計画(シーリングファンはあくまで補助)
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まとめ
しっかりした断熱・気密・空調計画があれば吹き抜けでも快適。
むしろ、高性能住宅なら吹き抜けを活かして
上下の空気を均一にする設計の方が暮らしやすいことも多いです。
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もしよければ、実例写真とか、施工例の断熱気密仕様などをお見せして
具体的なアドバイスもできますのでお声かけください。
施主からの言葉
・冬の1番の驚きは寒さを感じなくなったことです。どこに居ても。
あと電気代も気にしなくなりました、これくらいかな~程度です。
・春先の肌寒い日でも外に出て初めて寒さに気付き上着を取りに戻るほど。
・外の音が入ってこないので静か。
・半袖で過ごす期間が増えて開放的になった。
・寒くて朝起きられないことは全くない。
・この性能値の家は職場周りにもいないので分かってもらえないのが残念。
体験した方にしか分からない言葉をもらいましたので共有します。
この物価高の昨今としてはこんな現状もあります。
断熱性能を上げる
気密を取る
耐震性能を上げる(許容応力度計算とか)
採用したいデザイン性
空調計画する
換気計画する
そして大切なのが将来のメンテナンス性、維持管理のこと。
これらを一つ一つ叶えていくと結果的に金額が掛かってしまう...
なので何かを削る...何かを無くしてしまうと良くないのでバランス良くすること。
生活しにくいからじゃなくて寒いから家を建て替えたいって言葉
これは1番空き家になる原因でもあります。
まずは寒さをどうにかしないとですね。
じゃ断熱性能はどの辺りが良いのかと言うと
今年の言葉で言うとGX志向型基準が分かりやすいと思います。

2024年竣工「田野家のいえ」
Ua値0.3 C値0.1(完成時測定値)
延べ床面積29坪
(GX志向型の水準達成レベル)
小さなエネルギーで暮らせる高気密高断熱住宅
『住む人(施主)が主役の家づくり』を推奨してます。