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「設計性能と施工性能という視点」2026.03.25

こんにちは。




高性能住宅の議論で、少し気になっていること。



ここ数年で住宅の性能は大きく変わりました。
断熱等級6、そして断熱等級7。
前々回のブログでも言いましたが
富山県の場合、断熱等級6はUa値0.46~0.27まで
これは凄ーく範囲が広いですのでご注意!
等級6でもピンキリです。

でも、これは住宅業界にとって
確実に前進だと思っています。

寒い地域で暮らす私たちにとって、
断熱性能の向上は本当に価値のあることです。

ただ最近、住宅のPRを見ていて
少しだけ気になることがあります。

それは

性能の議論が設計の話だけで終わっていること。

本来、住宅の性能は
もう少し違うところで決まると感じています。




住宅には2つの性能がある

家づくりを長く見ていると
はっきりしてくることがあります。

住宅性能には

「設計性能」と「施工性能」

この2つがあります。

設計性能
・断熱等級
・耐震等級
・計算上の性能

施工性能
・気密
・施工精度
・現場管理
・職人の理解

そして実際の住み心地はこの両方で決まります。

むしろ体感としては

施工性能の影響の方が大きい場面も多い。

現場を見ているとそれを実感します。




断熱材は性能ではなく「材料」

ここは誤解されやすい部分です。

断熱材が高性能でも
それだけでは住宅性能にはなりません。
だから「この断熱材が1番良い!」論争は意味がありません。

なぜなら

施工によって性能が変わる材料だからです。

住宅はよくダウンジャケットに例えられます。

断熱材がダウン
気密が外側の生地。

この例えはかなり本質的です。

ダウンがどれだけ良くても
外側がしっかりしていなければ暖かくない。
生地に穴があったり...ですね。

住宅も同じです。

そしてこの部分は

図面では作れない性能。

現場で作られます。



気密は会社の思想が出る性能

気密は難しい性能です。

なぜなら
一つの工事だけでは作れないからです。

大工
設備
電気
サッシ
基礎

すべての工事が関係します。

つまり

現場の総合力。


そしてもう一つ。

施工手間がかかります。

これは正直な話です。

だからこそ
会社によって差が出ます。

ここに
家づくりの考え方が現れると思っています。



住宅の寿命を左右する部分

気密の話になると
よく冷暖房効率の話になります。

もちろんそれも大事です。

でも本当に重要なのは

壁体内環境です。

空気の流れが安定している住宅は
壁の中も安定します。

これは
長期的に見ると

住宅の耐久性に影響します。

実はここが
これからの住宅性能の本質だと思っています。



数値を出すという覚悟

住宅業界では
性能の見せ方がいろいろあります。

その中で
一つ大切にしていることがあります。

実測すること。

気密で言えばC値です。

そしてもう一つ大事なのが

全棟測定。

これは簡単なことではありません。

でも
ここに住宅会社の姿勢が出ると思っています。

営業さんの口頭のみで信じるのか
実測値を求めるのか...の違いです。






伊田直樹建築設計事務所では
分離発注で住宅をつくっています。

理由はシンプルです。

現場の質を上げるためです。

誰がつくるのか。
どんな職人が関わるのか。

そこを大切にしたいと思っています。

そして現場では
気密測定を行っています。

最近の住宅のC値は
0.5〜1.0前後が一つの目安だと思います。

その中で
私たちの住宅は

C値0.1前後

になることが多いです。

なぜ0.1なのか理由があります
サッシによる気密性能劣化があります、0.2ほど
なので劣化しても0.5をクリアすることが目標です。


特別な工法ではありません。

現場で
職人と話しながら
一つずつ丁寧に施工しているだけです。

でも住宅は
こういう積み重ねで性能が変わります。



高性能住宅の次の段階

断熱性能が上がることは
とても良いことです。

ただこれからは

設計性能だけではなく

施工性能の時代

になっていくと思っています。

住宅は工業製品ではなく
現場で作る建築です。

だからこそ

図面
現場
職人
考え方

すべてが重なって
住宅の価値になります。




最後に

住宅の性能は
スペックだけでは決まりません。

どんな考えで
どんな現場で
誰がつくっているのか。

そこに本当の性能があると
私は思っています。

家は長く暮らす場所です。

だからこそ
見えない部分を大切にした家づくりが
これからもっと必要になると感じています。


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富山県魚津市の
住宅設計事務所『伊田直樹建築設計事務所』伊田直樹です。
原価を公表する分離発注方式により適正な価格を見える化
小さなエネルギーで暮らせる高気密高断熱住宅のみを提供し
 『住む人(施主)が主役の家づくり』を推奨してます。

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