これからの家づくり②2025.10. 7
こんにちは。

・これからは、【整えるリノベーションの時代へ】
──伊田直樹建築設計事務所の考える「性能リノベ」
最近、「リフォームやリノベを考えています」というご相談が増えています。
富山の冬の寒さや、光熱費の高騰、親の家の引き継ぎなど──
今の家をどう活かすかを考える方が本当に多くなりました。
これまでは「古くなったから直す」だったのが、
これからは「暮らし方をもう一度整える」へと変わってきています。
外壁が古くなったから外壁だけ直すことは実にお金がもったいないこと。
外壁を触るなら外から断熱材を貼れば断熱も向上するのに...
せっかく足場を組むのに...
■ リノベは「直す」ではなく、「再設計する」こと
リフォームというと壁紙を張り替えたり、設備を入れ替えたりするイメージが強いですが、
当事務所が考えるリノベーションは、暮らしの質そのものを再設計することです。
家の温度、空気の流れ、光の入り方、動線
これらを整理し直して、「もう一度ちゃんと心地いい家」に整える。
それが、IDAのリノベーションです。
■断熱・気密・換気をデザインする
当事務所は新築でずっとHEAT20 G2レベル/C値0.1を目標に設計しています。
この考え方はリノベでも同じです。
壁や床の断熱を見直し、気密を丁寧に整え、換気バランスを改善する。
見た目だけでなく、冬でも素足で過ごせる家にしていく。
そして、性能を整えながら素材と意匠のバランスを再構成する。
構造のリズムを活かしながら、"穏やかな空間"を再生させる。
それが、僕の目指すリノベーションです。
■分離発注で、納得できるリノベを
リノベは現場での判断が多く、費用が見えにくいと言われます。
だからこそ、IDAでは分離発注方式を基本にしています。
「直す」ではなく、「再設計する」リノベでは予算が必要になります。
設計者が全体をコントロールしながら、
職人さんごとの見積をまとめ、どこにどれだけ費用がかかるかを明確にする。
「安心して頼めるリノベ」は、
この透明性の上に成り立つと思っています。
■ 暮らしのかたちを、もう一度整える
家族構成や年齢によって、家の使い方は変わります。
・親の家を整えて住み継ぐ「実家リノベ」
・将来を見据えた「終の住処リノベ」
・新築よりも"自分らしさ"を大切にしたい若い世代の「デザイン+性能リノベ」
どの形にも共通しているのは、
「小さなエネルギーで、心地よく暮らせる家」という考え方です。
■ これからのIDAリノベーション
これからは、「Heat G2リノベ」という言葉で提案していきます。
既存住宅でも、新築同等の性能をめざす。
数字で言えば、断熱等級6クラス、また耐震性向上。
でもそれを「性能が高い」だけで終わらせず、
美しく整え、永く愛される空間にすることが大切だと思っています。
■ 最後に
IDAのリノベーションは、
「直す」ではなく、「整える」こと。
寒かった家が、
もう一度「帰りたくなる家」に変わる。
それが、僕の考える性能リノベーションです。
↓こちらは4年前に新築したサンルーム(物干し場)の様子です。
たくさんの洗濯物が干してありますが24時間換気の給気口から
室内の空気は排出され、気密が確保されているので
出る空気量分は他の部屋から入ってきます。
このように空気が循環することによって
・室内でも
・これから乾かない時期でも
「夜干せば朝には」「朝干せば夕方には」乾くようになります。
ルンバ君基地があったり生活必需品となる2畳空間です。

小さなエネルギーで暮らせる高気密高断熱住宅
『住む人(施主)が主役の家づくり』を推奨してます。