最近、違和感を感じること2026.03. 6
こんにちは。

最近、住宅会社のホームページや広告を見ると、
どこも同じ言葉が並ぶようになりました。
耐震等級。
高気密。
高断熱。
高耐久。
どの会社も当たり前のように語ります。
住宅の性能が大切だという認識が広がってきたこと自体は、
とても良いことだと思います。
しかし、その一方で、私は少し違和感も感じています。
その性能、本当にできているのでしょうか。
耐震等級と言うのは簡単です。
高気密、高断熱、高耐久と言うのも簡単です。
しかし、それを設計として成立させ、
現場で実現するには、知識と経験、
そして職人との連携が必要です。
図面の中で成立していること。
そして現場で実現できること。
この二つは、実は全く別の話です。
性能というものは、言葉ではつくれません。
設計力。
施工力。
そして現場の精度。
それらが揃って、はじめて性能というものは実現します。
以前は、施主の方も比較がしやすかったと思います。
「この会社は性能面がキチンとしてるな」
「この会社はデザイン性に優れているな」と...
性能をしっかり考えている会社は、まだ多くありませんでした。
しかし今は、多くの会社が同じ言葉を使い、同じような性能値を掲げています。
そうなると、家づくりを考えている人ほど迷います。
何を信じればいいのか。
どこが本当にできる会社なのか。
数字だけでは判断がつかない時代になってきました。
だからこそ今、必要なのは
設計者の力だと私は思っています。
数字を並べることではなく、
本当にそれを実現できる設計力。
そしてもう一つ大切なのが、
それを現場で形にする「職人の力」です。
家というものは、最終的には人の手でつくられます。
どんな大工さんがつくるのか。
どんな基礎屋さんが施工するのか。
どんな板金屋さんが屋根を納めるのか。
それによって、家の出来は大きく変わります。
しかし一般的な住宅会社の一括請負の家づくりでは、
その職人の姿が見えません。
施主の方は、どんな人が自分の家をつくるのか知らないまま、
家が完成していくことも少なくありません。
私はそこに、少し違和感を感じてます。
だからこそ、私の事務所では分離発注という方法を取っています。
設計者である私が中心となり、
基礎、大工、板金、左官、設備など、
それぞれの職人と直接チームを組んで家をつくる方法です。
↓分離発注方式について↓
施主の方からすると、
誰が自分の家をつくってくれるのかが見えます。
どんな大工さんなのか。
どんな職人たちなのか。
顔が見える関係の中で家づくりが進んでいきます。
そして職人もまた、
「誰の家をつくっているのか」が見えるのです。
家づくりとは、本来そういうものではないかと思っています。
性能の数字だけでは、家は良くなりません。
設計者の考え。
職人の技術。
現場の丁寧さ。
それらが重なって、ようやく一つの家が生まれます。
そしてもう一つ、よく聞かれる言葉があります。
坪単価はいくらですか、という質問です。
もちろん予算は大切です。
しかし、家づくりというものは、
本来「坪単価」という一つの数字では測れるものではありません。
家の価格は、材料の選び方、設計の考え方、
職人の手間、現場の丁寧さによって大きく変わります。
同じ30坪の家でも、
どんな断熱材を使うのか。
どんな窓を使うのか。
どんな大工さんがつくるのか。
どこまで丁寧に施工するのか。
それによって、家の質はまったく違うものになります。
坪単価という数字は、家づくりの本質をとても見えにくくしてしまうことがあります。
私が大切にしているのは、
「いくらの家か」ではなく、
「どんな価値を持つ家か」です。
冬に暖かく、夏に涼しい。
静かで、安心して暮らせる。
そして、時間とともに味わいが増していく。
そんな家は、数字だけで評価できるものではありません。
家づくりとは、単なる商品ではなく、
人と人がつくり上げていく一つの作品のようなものだと思っています。
(作品と言うと語弊がありそうですが...深く考えないでください)
だから私は、
設計を大切にし、
職人を大切にし、
現場を大切にする家づくりを続けています。
家づくりは、性能の数字を選ぶことでも、坪単価を比べることでもありません。
誰が考え、
誰が設計し、
誰がつくるのか。
その「人の力」を選ぶことなのだと、私は思っています。
もし、
性能の数字だけではなく、
誰が設計し、
どんな職人がつくり、
どんな考えで家がつくられるのか。
そんなことまで含めて家づくりを考えたいと思われたなら、
一度ゆっくりお話ししてみませんか。
家づくりは、急いで決めるものではありません。
けれど、誰とつくるかによって、
その家の価値は大きく変わると私は思っています。
家は、完成した瞬間に価値が決まるのではなく、
暮らしの中で少しずつ価値が育っていくものだと思っています。
また
家づくりとは、建物をつくることではなく、
人の暮らしを設計することなのだと思っています。
次のブログは
「良い大工で家の8割は決まる」にしようと思います。

小さなエネルギーで暮らせる高気密高断熱住宅
『住む人(施主)が主役の家づくり』を推奨してます。



