黒瀬のいえ(十八)「構造計算は誰がやっても同じ」ではない。2026.09. 9
こんにちは。
「構造計算は誰がやっても同じ」ではない。分離発注で施工まで見るから分かる、基礎配筋とコストの真実
以前、「構造計算は誰がやっても同じ結果になるのか?」というテーマでブログを書いた際、大変大きな反響をいただきました。
その時は「慣れている人と経験の少ない人では、鉄筋量も耐力壁の位置も全く違ってくる」というお話をしました。
今回はさらに一歩踏み込んで、**基礎工事における「鉄筋の量」と「地中梁(ちちゅうばり)のシンプルさ」**についてお話しします。
1. なぜ「地中梁を2種類」に絞り込むのか?
住宅の基礎では、人通口の位置や剛性を確保するために地中梁が必要になります。
しかし、構造計算ソフトの数値をただそのまま流し込むだけだと、地中梁の形状が4種類、5種類と無駄に増えてしまいがちです。
複雑で種類が多い配筋は、現場の職人さんを戸惑わせ、施工の負担や手戻りのリスクを高めます。
だからこそ当事務所では、構造計算の段階で徹底的に整理し、地中梁の形状をシンプルに2種類程度に収める基礎計画を行います。
2. 分離発注(施工まで直接手配する)設計事務所だからこそ見える現場
なぜ私たちがここまで「現場の納まり」や「施工のしやすさ」にこだわるのか。
それは、当事務所が図面を描くだけの設計事務所ではなく、
「分離発注方式」で設計から施工管理、各職人さんへの直接手配までを一貫して行っているからです。
現場の職人さんがどう動くのか、どこで作業が滞るのか、材料のロスがどこで発生するのかを
直接目の当たりにしているからこそ、「施工者側のやりやすさ」を考え抜いた構造計画が生まれます。
3. 施工しやすさは、そのまま「基礎工事代金」に還元される
地中梁の種類を少なくし、納まりをシンプルにすることは、以下のような大きなメリットを生みます。
・施工のスピードと精度が上がる(職人さんが迷わない)
・無駄な鉄筋(筋量)のロスが減る
・現場の作業手間(人工)が圧縮される
種類が少なく施工しやすい配筋計画は、そのまま**「基礎工事代金のトータルコスト削減」**として直結します。
施主様にとっての建築費用の適正化は、こうした現場起点の構造デザインから始まります。
4. 構造計算の本当の目的とは
構造計算の目的は、単に「耐震等級3の数値をクリアすること」だけではありません。
・耐震性を確実に確保すること
・駄な材料と施工ロスを極限まで削ること
・現場が美しく、正確に組めるシンプルな構造にすること
ただ計算を通すだけの設計と、現場の施工とコストまで見据えた設計では、家づくりの仕上がりに大きな差が出ます。
分離発注で現場に寄り添い続けてきたからこそ提供できる「本物の構造計画」を、これからも一邸一邸実践していきます。

原価を公表する分離発注方式により適正な価格を見える化、



